今月の花:鈴蘭

スズランは春の訪れを知らせる代表的な花です。日本で最も多く栽培され、なじみがあるのは、ヨーロッパ原産のドイツスズラン(Convallaria majalis)で、日本原産のスズラン(君影草、C. keiskei)よりも草姿および花ともに大型で丈夫です。ドイツスズランは葉と花が同じ高さで開花し、香りが強く、鉢花やポット苗で流通します。日本原産のスズランは本州中部以北のほか、朝鮮半島、中国に分布します。葉に隠れるようにひっそりと咲き、主に山野草として扱われますが、高温多湿に弱くてやや育てにくく、流通は多くありません。
なお、全草に毒をもち、特に花と根に多く含まれるので、取り扱いに注意しましょう。